料理人・・・といいますか 職人として必要な感覚 「自分定規」
例えば掌をいっぱいにひろげての親指先から小指先までの長さ。
自分の場合21cm。
人差し指の第一関節の長さ。2.5cm。
小指の第一関節の厚さ。1cm。
いちいちモノサシを使わずとも素材の長さを正確に測らなければ仕事にならない。
オーブンの温度を手を入れて測る。眼で体積を量る。
揚げ油に指を入れる。肉を触って芯温を感じる。 どれも同じ事。
料理をやっていれば自然に身に付くはずなのだが、最近はどれにもデジタルの目盛りが付いていて、
若い子達はソレを当てにしすぎていると思う。
1秒を争う時に温度計の目盛りが上がっていくのを見ていたら状態が変わってしまうよ。
どこに行っても、モノサシが無くても、温度計が壊れていても、きちんとした仕事をするのが職人。
若い子達には知識や技術も大切だがこのような感覚を一つでも身に付けてもらいたい。
岡本伸一