こんばんは☆
もうすぐ6月ですが…
この結婚式業界では、幸せな花嫁さんのジューンブライドですね。
この時期は、ミエルクローチェでもたくさん結婚式があります。
私たちは、毎週毎週たくさんの新郎新婦様、ご両親、ご列席者の方たちに
心を込めて「おめでとうございます」の言葉を何度も言います。
一言そのお声をかけるだけで、みなさん幸せそうに笑顔になります。
「おめでとうございます」
素敵な言葉だなと思っていたのですが…
先日、ある結婚式の出来事です。
一人娘さんを持つお父様が、ご来館されたときから誰とも目を合わさず
俯いてらっしゃいました。
私たちスタッフはもちろん、ご親族やご家族さえも目を合わせず元気がない様子でした。
そんなお父様を挙式のリハーサルにご案内をしようと、
笑顔でいつものように
「お父様、おめでとうございます」
と心を込めてお伝えしました。
そうするとすぐにお父様が言いました。
「娘の結婚はおめでたくないです。」
…そんなお言葉を頂いたことは、今まで初めてだったのでびっくりしました。
今まで、結婚式はおめでたいことだと思っていたので
当たり前のように花嫁さんのお父様に祝福の気持ちをお伝えしていたのですが、
後々考えるとこのお父様のおっしゃるお言葉の意味が深く分かりました。
今まで何十年も大切に育ててきた大切な娘さんが、旅立っていく節目の結婚式当日。
それは、おめでたいことでもあるけどそれ以上に、寂しい複雑な気持ちがあるということを、改めて感じさせられました。
今まで、そういうお父様の気持ちを分かっていたつもりでいた私でしたが、
きっとここまで深くは分かっていなかったのかもしれません。
正直お父様の「おめでたくないです。」の言葉がショックでびっくりしたのですが、大切なことを教えて頂いたと思います。
その日の結婚式のお父様は、やはりずっと挙式も披露宴も俯いたまま。
たまに、大切な娘さんが近くに来たときにうれしそうな笑顔を見せていました。
結婚式後、新婦さんから聞くと
「お父さんは、さみしくて泣いてしまうから、ずっとあんな態度だったんだと思う。」と教えてくれました。
新婦さんもお父様のお気持ちをずっと分かっていたんですね。
大切な娘さんが結婚する日のお父様の気持ち、
まだ花嫁になったことのない私ですが、きっと自分の父はこんな風に思うのかなと想像しました。少し切なくなりました。きっと父はもっと切ないのだと思います。
この結婚式の後も、たくさんのお父様へ「おめでとうございます」のお声をかけさせていただいていますが、
お父様のこの結婚へのいろんなお気持ちを感じながら、今まで以上に気持ちを込めてお伝えさせて頂いています。
以上、藤本がお届けいたしました。
三重県鈴鹿市の結婚式場
ミエルクローチェ